きむらアレルギーこどもクリニック(福岡県久留米市)はアレルギー小児科医です。

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  • 2018.09.13

    食物アレルギー経口免疫療法 院長コラム☕

    当院には毎日たくさんの食物アレルギーの患者さまがおみえになります。

    症状の程度は、原因食物を食べたあとに口周囲がうっすら赤くなる軽症の方から

    アナフィラキシーをおこす重症の方まで様々です。

     

    離乳食時期に発症した食物アレルギーは、3歳ごろまでに自然治癒が期待できますが

    アトピー性皮膚炎や喘息を併発して、食物アレルギーが治らずに制限期間が長くなり

    いつになったら食べられるようになるのか、先の見通しが立たない患者さまがたくさ

    んいらっしゃるのも事実です。

     

    そこで、症状が発症した場合は原因食物を制限するのではなく、医師の具体的な指導

    のもとで、少量ずつ食べて体に慣らして治していこうというのが私の方針です。

    これを経口免疫療法といいます。食物アレルギーを発症した方全員におこなう必要は

    ありませんが、重症の方や、皮膚炎や喘息を持っている方、発症して1年以上経過し

    ているのに先の見通しが立たない方などが治療対象になります。

     

    自宅で完全制限をおこなっていても、保育園や幼稚園のような集団生活の場では誤食

    や配膳ミスなど、思わぬ形でアレルギー症状を引き起こすことがよくあり心配です。

    しかし、普段から食べて治していく治療をしていれば、集団生活でも強いアレルギー

    症状が起きることはありませんから安心です。

    小学校入学前までには食物制限が必要ないようにしっかり治しておきましょう。

     

    治療上大切なことは、必ず医師の指導のもとで継続的におこなうことです。

    自己判断ですすめていると、それこそ思わぬ形で強いアレルギー症状を引き起こす

    ことがありますから危険です。

    5月のコラムにも記載しましたが、食物アレルギーは経皮感作で発症しますので

    経口免疫と並行して新たなアレルギーをつくらないためのスキンケアも重要です。

     

    通院期間は治療開始当初は1週間に1回、慣れてきたら2週間に1回が目安です。

    さらに安定してきたら1か月に1回の受診でコントロールできている方もいます。

     

    治療をご希望の方は、受付まで「経口免疫治療希望」と申し出ていただければ

    対応させていただきます。

     

     

                         きむらアレルギー・こどもクリニック

                                   院長 木村光一