きむらアレルギーこどもクリニック(福岡県久留米市)はアレルギー小児科医です。

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  • 2015.09.15

    院長ブログ:ぜん息発作の患者さんが急に増えています。

    今月に入り、ぜん息発作を起こす患者さんが増えています。

    夜間に聖マリア病院さんを受診して、そのまま入院になった方も少なくありません。

    さっきまで元気だったお子さんが、急に呼吸状態が悪化するケースもあり、注意が必要です。

     

    そもそも、ぜん息患者さんの気管支の粘膜は、赤くなったり、軽くなったりを繰り返して

    敏感な状態になっています。この状態は表向き、発作が起きていなくても慢性的に続きます。

     

    アトピー性皮膚炎の患者さんの皮膚が、赤く炎症をおこしている状態に似ています。

     

    皮膚が赤くなると、かゆみがひどくなりますよね。

    気管支の粘膜の赤みが強くなると咳、ゼイゼイの呼吸器症状がみられます。

    ぜん息発作が起きたときは、粘膜が赤く炎症を起こしていると想像してください。

     

    この時期、敏感な気管支を刺激して、発作を起こしやすくしている要因がふたつあります。

     

    1. 朝昼の気温差が10℃近くもあり、寒暖差が目立つ時期です。冷気が気管支を刺激しています。

      台風シーズンでもあり、気圧の変化もぜん息発作を起こしやすくしています。

     

    2. 運動会のシーズンですね。いつもより運動量が増えて気管支が乾燥しています。

      アトピー性皮膚炎の患者さんの皮膚が乾燥すると、皮膚炎が悪化するように、

      気管支も乾燥するとぜん息が出やすくなります。

     

     

    保育園、幼稚園、学校で運動したり、遊んだあとに出るぜん息(運動誘発性ぜん息)は、

    しばらくすると落ち着くので、帰宅後、本人の訴えがなければ保護者の方は気付かないままです。

     

    ところが、いったん落ち着いたようにみえても、これを繰り返すと気管支の粘膜が赤く腫れて、

    空気の通り道が狭くなり、急なぜん息発作につながるのです。

    さらに、体調をこわして風邪をひいたりすると、容易に発作が起きやすくなります。

     

    お子さんが、熱もなく元気なのに、朝晩になると咳がでたり、鼻がグジュグジュしたら要注意です。

    園や学校の先生に、昼間運動したあとに咳込んでいなかったか、確認してください。

     

    そういった状況が確認されたら、早めに最寄りのかかりつけのクリニックを受診して、

    ぜん息の兆候がでていないか、ご相談されてください。